そして時間は過ぎていき、ピーッと大きく笛の音が鳴って試合が終了する。
「咲!勝ったよ…!
秀太たちの勝ちだよ!理玖大活躍じゃん!」
「……うん」
結果は僅差だったけれど、御坂くんたちのチームが勝利した。
その後、試合に出場していた互いのチームが向かい合って挨拶をする。
それから握手をするのだけれど、その時に御坂くんと真司くんは笑顔を見せながら握手しあっていた。
かと思えば今度は互いの肩を抱き合い、背中を軽く叩いてから離れたふたり。
そんな御坂くんと真司くんは、完全に過去から解放されていた気がして。
またこの日から新たなスタートを切れていた気がして。
「いやー、いい試合だったね…って咲!?
なんで泣いてるの!?」
「ご、ごめん…嬉しくて」
そんなふたりを見ていたら、自然と頬に涙が伝っていた。