「あー、理玖なら確かに大丈夫かもな。
あいつ優しいし、思いやりあるし」
「でしょ？同じ高校に入学したのも何かの縁だろうから、頼んでみようって」
「上手くいけばいいな。
ついでに理玖、バスケ部入ってくれねぇかなぁ」
「それは……難しいかもね」
するとふたりはまた深い話を始めたようで。
今だと思った私はふたりから離れ、自分の席へと向かう。
もし琴葉の好きな人だったとしても、どうやら私は目を合わすことすら無理なようだ。
このままで本当に克服ができるのかと不安で仕方がない。
けれど琴葉と約束したのだ。
ここは私も覚悟を決め、克服を頑張ろうと思った。
