「ほ、ほら…待たせるのはいけないから!
早く行こう?」
「今日は俺のこと、平気なんですか?」
「え、あっ…本当だ」
昨日は怖がっていたけれど、今日は最初から普通に御坂くんと接する自分がいた。
これはもう大丈夫ということだろうか。
「この調子で頑張りましょう。
やっぱり他の男だとまだ無理そうですか?」
「絶対無理、です…!」
御坂くんが口角を上げて話すものだから、嫌な予感がして何度も頷いた私。
当たり前だ、御坂くんが大丈夫になっただけであって筧くんですら無理なのだから。
「そうですか、良かったです」
「……え?」
するとなぜかまた嬉しそうに笑う御坂くんに違和感を覚えた。
確かに今、御坂くんは『良かった』って言ったよね?



