「これは男にあげるやつなんだろう!?
いつの間に彼氏なんかできたんだ!」

「お、お父さん…それは琴葉に」

「琴葉ちゃんにあげるとしたらいつも休日に作るだろう!嘘をつくなんてなおさら怪しいぞ!」


さらには私の嘘を簡単に見破ってしまうお父さん。


「咲だって高校生なんだから、彼氏ぐらい作って何が悪いの?」


言葉に詰まる私を助けるかのように、キッチンからお母さんの声が聞こえてきた。

けれどお母さんも誤解だ、彼氏ではない。


「せめて親に報告はするべきだ!挨拶もしないだなんて、礼儀のなってない男なんだな」

「お父さんも過保護すぎなのよ。ひとり娘だからって、あまり厳しすぎると嫌われちゃうわよ?」

「ぐっ…」


なぜかお母さんの言葉に大ダメージを受けるお父さん。