何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】

キラッ
その瞬間、天音の十字架のピアスに何かの光が反射し、キラリと光った。

「くすっ」

その時、彼女が口元に不気味な笑みを浮かべた。彼女は、そこで質問を止めて急に押し黙った。

「あ、あの…。あなたは…。」

今度は天音がその沈黙に耐え切れず、口を開いた。

————彼女はナニモノ?

「私はかずさ。あなたの味方ではないわ。」

彼女は、また天音の心の中を読み取ったかのように、冷たい声でさらりと答えた。

「え…。」 
「その思い、全て消えた時、あなたはどうする?」
「どう…いう…。」

そう言うと彼女は、突然走り去って行った。天音の踏み入る事のできない、敷地の方へ…。
かずさは一体何者だろうか?彼女はいつも意味深な言葉を残していく。
天音には、かずさの言いたい事の真意が、さっぱりわからなかった。

そう、その言葉に秘められた真実を、後に知る事となる…。