何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】



「ハァハァ。」

居ても立っても居られなくなった天音は、中月町を飛び出して、ひたすら走っていた。
こうなったら、自分の足で見つけるしかない。

自分で見つけてみせる!!

いくら聞き込みをしても、全く村の情報なんて見つからない。
だったら、自分の足で見つけ出すしかない。
誰も教えてくれないのなら、そうするより他には無い。


…みんなは、私の村は…。


……どこ!?


どこへ行けばいいのか…。
そこは、どっちを向いても同じ風景にしか見えない荒野。


ここには道標なんてものはない。


しかし、天音は足を止めようとはしない。
走っては、歩いて、また走っては歩くのくり返し。


…誰も教えてなんてくれない。


「みんな、じいちゃん、どこ…?」


…進むべき道が、どかこなんて…。