「お待たせ―!」
天音が華子と星羅の待つ、城の門へと到着した。
「じゃあ、私は行くわね。」
星羅は別れを惜しむことなく、いつも通り素っ気なく、さっさと歩き出した。
まあ、天音の事を待っていてくれただけで、良しとするしかない。
「星羅!もーこんな時でもクールなんだから。」
「星羅らしいね。」
クスクス笑いながら、天音は星羅の背中を見送った。
彼女の言った言葉は、確かに今も天音の心に刻まれていた。
『本当に帰って来る自身あるの?』
そして、天音は星羅を見送った後、城を振り返った。
(月斗、青、行ってくるね。)
そう心の中でつぶやいた。
「天音。」
その時、隣にいる華子が天音を呼んだ。
「ん?」
「戻って来なかったら、承知しないから!」
「華子…。」
それは、華子らしい別れの言葉だ。
「じゃーね。」
大きく手を振って、誰よりも大きなバックを肩に担いだ華子も、歩を進めて行った。

