何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】

「…。」

りんは城下町の入り口のその場所に一人立っていた。
それは、天音に今日の事を聞いていたから。

「今日が終わりの日。」
「なんや、かずさも見送りか?めずらしい事もあるんやな。」

りんがその声の方へと振り返ると、そこにいたのは、かずさだった。
りんは、見送りなんて来るガラではない彼女を茶化すように、わざとそんな事を口にしてみた。

「そして、始まりの日。」


ザ―

少し冷たい風が吹き荒れる。