「ハークション!!」
「まったく、こんな雨の中何やってんの!」

華子は珍しく、天音のその姿を見て怒っている。
そんな天音はずぶ濡れになって、城に戻って来ていた。
ポタポタと水がしたたり、床には今にも水溜りができそうだ。

「…全然うまくいかない事ばっかりだ…。」
「はあ?」
「…。」

天音がポツリとつぶやいた言葉に、華子は眉をひそめただけだった。
そして、そんな天音を目の当たりにしても、星羅は窓の外で滝のように降り続けている雨を眺めているだけで、言葉は全く発しなかった。

「いいから、早くシャワー浴びる!」

天音は、無理矢理華子にシャワー室へと押し込まれた。