何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】




「え…?な、何?」


天音も、辺りが急に真っ暗になり、一瞬何が起こったのかわからず、さらには驚きすぎて尻もちまでついてしまい、その場で動けずにいた。

ピカー、ドーン。
尚も、雷は鳴り響く。

「あ、そうだ!待って!」

天音は我に返り、今自分のするべき事を思い出し、立ち上がる。
しかし、暗がりで階段の方も何も見えない。


「待って!天使教さん!」


ピカー、ドーン!

天音の叫びは、虚しく雷の爆音にかき消されていく。

そして、天音の叫びは一足遅かった。
そう、そこにはもう彼の姿はなかった。