何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】



ザーッ

外では、雨が滝のように降り出していて、城の中にはその雨音が嫌と言うほど、鳴り響く。
そんな中、天音は天使教が来るのを辛抱強く待っていた。

「私が、ここに来た理由…。」

天音は、それを小さくつぶやいた。
それを知りたいと思った。
そうじゃなければ、先に進めないと思った。
だからじいちゃんに、会いに行かなきゃと思った。

(でも…。)

『この世には、知らなくてもいい事がたくさんあるわ。』

ザ―

しかし、何故か今、かずさのその言葉が頭をよぎる。

『覚悟はあるか?』

(覚悟?それは…何に対して…?)

タッタッタ
その時天音の耳に、大きな雨音に混じり、誰かの足音が聞こえた。

「あ…。」

(もしかして…。 )

天音は声を漏らし、立ち上がり、その階段を凝視した。

そして天音の目に、彼の足だけが飛び込んできた。

「てん!」

天音がその名を呼ぼうとした…。その時…。


ピカ

ドーーーーン!!


その時突然、爆音が辺り一帯に鳴り響いた。


フッ


その瞬間辺りは闇に包まれた。



「うわ!?」