「天音…。」
「あ、星羅。おかえりー。」
夕日がこの城全体を赤く染めている頃、天音はもうすでに、自分の部屋へと戻って来ていた。
そしてあの場所にいた星羅も、天音よりも一足先にこの部屋へと帰って来ていたようだ。
星羅は、何とか今の状況を整理したいと思っていても、頭はうまく動いてくれない。
しかし、この部屋に帰れば、嫌でも天音と顔を合わせる事になるのはわかっている。
やはり先程の事を天音に聞くべきか…。
いや、何をどう聞けばいいというのだろうか…。
そんな考えが、ぐるぐると星羅の頭を回っていた。
そして気がつくと、そこいる天音の名を呼んでいた。
(何を聞くっていうの天音に?反乱軍の事…?それとも京司の事…?)
天音は、確かに京司の名前を呼んでいた。そして、二人はどう見ても顔見知りのようだった。
――――天使教とあなたがどうして…?
「あなたは…どうして妃になる事を選んだの?」
「え?」
しかし、星羅の口から出てきた言葉は、本当に彼女が天音に聞きたい言葉ではなかった。
なぜか聞けなかった。いや、聞いてはいけない気がした。
聞いたらそこで、終わり…。
何かが星羅に警告音を鳴らしている。
それを聞いたら、今まで星羅が守ってきたものが、音を立てて崩れ落ちて行く。なぜだか、そんな気がした。
その代わりに、口から絞り出した言葉は、彼女が妃になる理由を問うものだった。
「私も聞きたい!」
もちろんその部屋に居た華子も話に参加してきた。
話し好きの彼女が、この話題に食いついてこないわけがない。
「あ、星羅。おかえりー。」
夕日がこの城全体を赤く染めている頃、天音はもうすでに、自分の部屋へと戻って来ていた。
そしてあの場所にいた星羅も、天音よりも一足先にこの部屋へと帰って来ていたようだ。
星羅は、何とか今の状況を整理したいと思っていても、頭はうまく動いてくれない。
しかし、この部屋に帰れば、嫌でも天音と顔を合わせる事になるのはわかっている。
やはり先程の事を天音に聞くべきか…。
いや、何をどう聞けばいいというのだろうか…。
そんな考えが、ぐるぐると星羅の頭を回っていた。
そして気がつくと、そこいる天音の名を呼んでいた。
(何を聞くっていうの天音に?反乱軍の事…?それとも京司の事…?)
天音は、確かに京司の名前を呼んでいた。そして、二人はどう見ても顔見知りのようだった。
――――天使教とあなたがどうして…?
「あなたは…どうして妃になる事を選んだの?」
「え?」
しかし、星羅の口から出てきた言葉は、本当に彼女が天音に聞きたい言葉ではなかった。
なぜか聞けなかった。いや、聞いてはいけない気がした。
聞いたらそこで、終わり…。
何かが星羅に警告音を鳴らしている。
それを聞いたら、今まで星羅が守ってきたものが、音を立てて崩れ落ちて行く。なぜだか、そんな気がした。
その代わりに、口から絞り出した言葉は、彼女が妃になる理由を問うものだった。
「私も聞きたい!」
もちろんその部屋に居た華子も話に参加してきた。
話し好きの彼女が、この話題に食いついてこないわけがない。

