「ハァ、ハァ、ハァ。」
その頃、天音は町の入り口へと向かい駆け足で向かっていた。天音には、やはり、見て見ぬふりなんてできなかった。
『今この城下町は、平和で栄えている町だが、この国には貧しい町や村が沢山あり、不満をかかえている人々はたくさんいる。』
『変わったんだよ…この国は…。』
『反乱によって多くの血が流れる。』
『誰かが死んだら、悲しむ人がいるのに…。』
(だって私は…。)
『私は知らなきゃいけない気がする。』
『それが出来なければ、妃になる事はできない。』
(妃になるために、ここへ来たんだから!)

