「ちょ、ちょっと。痛いってば。
そんな照れなくてもいいだろ」

「楓馬君が変なことするからです!」

「ゴホッ」

急に咳こんだ声が聞こえて慌てて手を止めた。

しまった。
やりすぎた。

「だ、大丈夫ですか?」

背中をさすると、訝しそうな顔で見上げられた。

「自分でやっておいてすぐに心配するって、どういうこと?
ちょっと埃が入っただけだから何てことないんだけどさ」

「本当に?」

「あーあ、さっきまでの雰囲気台無し。
行けそうだったのに」

「やっぱり、病院で診てもらった方がいいんじゃないですか?」

大丈夫だって言われたもやっぱり心配になる。

無理してるんじゃないの?
何が原因で状態が悪化するかわかんないんだし。