「へー、意外。
呼び捨ての方がいいんだ」

「消去法です。君付けは私の中でありえなかったので」

「じゃ、決まり。
今から俺のことは楓馬君って呼ぶように。
あー、なんかくすぐったいな」

でた。
訳が分からない提案。

「今の時間はなんだったんですか?」

「あんたが一番呼びたくない呼び名で呼ばせるための時間。
楽しみだねー。

もし他の呼び方したらペナルティーだから。
何がいいかな。

そうだ。
そのベットを50センチ俺の方に近づけよう。どう、面白そうでしょ?」

「どこがですか…。

あの、どうして私にそこまでして構うんですか?
何か理由があるんでしょうか」

神谷さんに言わせれば、その理由は私にあるらしいけど、全く思い当たるものがない。
だんだん麻痺してきそうだけど、私がここにいる時点でおかしいのよ。