「神谷さん、よかった。今探しに行こうとしてたところです。
これ、手錠の鍵だと思うんですけど、ここに置いてあったんです。掃除してたらに失くしそうなので、預けておきます」
「いえ、その鍵は莉子様がお持ちください」
え?
渡そうとした鍵がそのまま引き返される。
「今しがた楓馬様から連絡がありまして、そちらの鍵を届けてほしいそうです。
なんでも捕まえた方を解放できなくて困っているとか…。
駅前の交番にいらっしゃるので、こちら、よろしくお願いします」
「私がですか?
でも…」
言いかけてぐっと口をつぐんだ。
鍵を渡すって理由なら堂々とここを抜け出せる。そのまま家にだって帰れる。
もうこの人たちに関わらなくて済むじゃん。
私にとっては好都合だ。
これ、手錠の鍵だと思うんですけど、ここに置いてあったんです。掃除してたらに失くしそうなので、預けておきます」
「いえ、その鍵は莉子様がお持ちください」
え?
渡そうとした鍵がそのまま引き返される。
「今しがた楓馬様から連絡がありまして、そちらの鍵を届けてほしいそうです。
なんでも捕まえた方を解放できなくて困っているとか…。
駅前の交番にいらっしゃるので、こちら、よろしくお願いします」
「私がですか?
でも…」
言いかけてぐっと口をつぐんだ。
鍵を渡すって理由なら堂々とここを抜け出せる。そのまま家にだって帰れる。
もうこの人たちに関わらなくて済むじゃん。
私にとっては好都合だ。


