朝からとても穏やかな時間が流れてる。
ゼミの課題も前もって終わらせられたし、楓馬君も仕事で外に出てる。
ちょっかいをかけられることもない。

こんなにも清々しい時間を独り占めしてもいいのかな。
いいや、たまにはいいよね。
ここ最近いろいろありすぎるくらいだったんだから、たまには何もなく過ごす日があったっていい。

雲ひとつない空を見上げて、目を閉じる。
心地よい風が全身を包み込んでくれる。

でも、私は知っている。
こういう平穏を、嵐の前の静けさと呼ぶ人もいるということを。