「植田って、莉子が恋愛対象になんの?」

そもそもの疑問がある。
莉子だって、この前提があったから気を抜いてたってところもあるだろう。
はっきりさせるにはいい機会だ。

「なんですか、急に。
好きって言ったって、恋愛感情が全てじゃないでしょ?莉子さんが傍にいてくれるなら、僕はそれで幸せです」

「へー。あっそう」

こっちから聞いておいてなんだけど、正直どうでもいいや。
こいつが莉子を恋愛対象として見てるかどうかなんて関係ない。

男だろうと女だろうと、目障りな奴は排除していかないと。

気がつくと、植田を壁際に追いやっていた。