振り向くと、ホテルの二階の辺りに復権派の奴らがロケット弾をブチ込んでいた。


『――っくそっ!!あんなモンまで持ってんのかよっ!!』


革命軍は一気にトドメを刺され、煙を上げ崩れるホテルの白壁と共に、革命軍の残党の亡骸が無惨に地表に打ち付けられる。

復権派は勢い付いて、一気にホテルに詰め寄り始める。

俺には逃走経路を模索する事しか、選択肢は無くなった。

 勢い付いた復権派が、ホテルへ侵入しようとした時に、安っぽい取って付けた様なホテルのスチール製の門扉を突き破ってトラックが飛び出して来た。


『――おいおい無事だったのかよ』


トラックを運転してたのは、俺と一緒に雇われた仲間のスコットランド人だった。

助手席には、似合わないサファリジャケットを着たクライアントも乗っている。

飛び出したトラックは、虚を突かれた復権派共の銃撃をかいくぐり、大通りへ向けて疾走する。