まっすぐな目を向けるセダに、カヤは申し訳なさそうな目を向ける。そして、言った。

「……ごめんなさい。私は、みなさんと一緒にいるわけにはいかないのです。私のことはどうか忘れてください」

「……そうか……」

覚悟していたはずの痛みに、セダは悲しくなっていく。

その後のデートは、あまり楽しいとは言えなかった。ただ一緒にいることが空しくて、つないだ手の温もりさえセダにとって苦しいものだった。