「加瀬くんは私のこと好きじゃないの…?」
「好きだからだよ。好きだからこそ、俺といても芹奈は幸せになれない。」
どうして…
「…なんでそんなこと言うの…?」
「芹奈?」
加瀬くんはやっと私と目を合わせた。
「私も加瀬くんが好きなんだよ?それは一緒にいる理由にならないの?加瀬くんが好きなのに…なんで、築島くんのとこ行けなんて言うの?」
「だから…築島といる方が…」
私は加瀬くんの言葉を遮って話を続けていた。
「私の幸せは加瀬くんといることなの!
私の幸せは私が決める…っ」
最後の方はもう涙でグチャグチャで。
でもどうか、伝わって欲しくて…
築島くんのところに行けなんて言わないで…

