「はぁ…」
階段降りてく音したし、
2人で帰ったんだよね。
私は、教室に携帯を忘れて廊下をトボトボ歩いていた。
ってことは、私は振られたって事なんだよね?
なんか…かっこ悪いなぁ私。
「…築島くんもこんな気持ちだったのかな」
朝から加瀬くんとは話してないし、
次会ったら彼女できたとか言われるのかな。
「芹奈っ!」
曲がり角を曲がろうとしたら、
遠くから名前を呼ばれた。
「え?」
振り返るとそこには加瀬くんがいた。
「帰ったんじゃないの…?」
「何で?」
何でって私が聞きたいと言うか…
あの子は?って聞きたいけど聞けないし…

