なんとか下駄箱まで着き…


私と築島くんは同じクラスだから同じ方向。
加瀬くんは違うクラスだから私たちの裏。


築島くんは勝ち誇った顔をして、
加瀬くんは築島くんを睨んでいた。


「2人で何してるの?見つめあって」

「何でもないよ!さ、芹奈ちゃん行こ?」

築島くんがどんどん進むため、
加瀬くんが置いてかれそうだったので、

私は加瀬くんの腕を掴んだ。


「加瀬くん早く!」

「え、芹奈!?」


加瀬くんは振りほどくこともしないで、
そのまま付いてきたけど。


何この状況。


私は築島くんに引っ張られ、
私は加瀬くんを引っ張り…



「ラブラブだぁ」

「しーちゃん!久しぶりー!」


「芹奈、もう大丈夫なの?」

「うん!元気だよ!」


私は加瀬くんを離し、
築島くんの手を軽く避けて
しーちゃんの隣に立った。


「おい、佐原」

加瀬くんがしーちゃんに耳打ちしていた。


「はぁー、自分で言えばいいのに。」

しーちゃんはあきれた様子で。

「はいはい、わかったー」


何の話だろう?


何の話か分からず、
4人で教室へと向かった。