「あ、倉橋。今日駅前にできた雑貨屋行かない?お前んとこの母さん、そろそろ誕生日だろ」


「お、いいね。ついでに陵ちゃんの誕生日のも買おう。まだ渡してなかったよね?」


「さんきゅ、親友」


陵ちゃんはくしゃりと私の髪を撫でた。


こういう事をするから周りに勘違いされるんだぞ、と私は内心頬を膨らませる。


本人は全く意識していないというのだからタチが悪い。


「放課後昇降口のとこで待ってて。俺今日掃除だから倉橋より遅くなると思うし」


「了解。あんまり遅かったらパーゲンダッツ買ってもらうから」


「お前そうやってすぐ人の金浪費させようと…」


私がいひひと笑うと、陵ちゃんは頭を抱えた。