陵ちゃんこと、三好陵介は、同じ日、お隣さんで生まれた私の幼なじみだ。


小さな頃から私たちはなんでも一緒にやってきた。


はじめて靴を履いた日、おつかいにいった日、自転車を漕いだ日。


ケンカをして家中の生卵を割った日も、となりで正座をさせられていたのは陵ちゃんだった。


つまり幼稚園、小中高とうざったいくらいに私たちの履歴書は同じだ。


あ、そうそう。


少女マンガにありがちな“幼なじみと同居LOVE”みたいな展開は今まで一度もない。


だって私と陵ちゃんなんて有り得ない。


部屋なんて窓が隣り合ってるから繋がってるようなもんだし、濡れた髪を見たってもう見慣れてるんだもん。


私たちの関係はいたって健全だ。