「……あの、芦名くん」
仲良く話してるふたりを止めるのは悪いけど、クラスでのこともちゃんと話したいと思い、芦名くんに声をかける。
「なあに、野乃」
「怒ってるの……許す、から……わたしのお願いも聞いてほしい」
「本当に?ありがとう野乃。怒ってる野乃も可愛かったけど野乃と話せなくなったら死んでたから嬉しい」
……常々思うけど、芦名くんは大げさだ。それに、そのくらいで死んでもらったら困るんだけど。
でも、芦名くんが本当に嬉しそうに言ってくれるから、あえて突っ込まないことにした。
「それで、野乃のお願いって?なんでも聞くよ?別れる以外だけど」
「そんなこと言わないよ……」



