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「……え?え?」
頭が追い付かない。追い付くはずもない。
到底理解できないようなことを言われたんだから。
まって、つまり。
芦名くんは、わたしのお父さんに会ったことあるっていうこと……?
それに、お父さんが生きてる……?
「おれは、野乃のお父さんの人生を奪った人殺しだ」
そんなことないよ、とは
軽率には言えなかった。
だって一応、わたしも当事者だから。
……一応なんていうのは、わたしはお父さんに会ったことがないから。どこかの誰か、知らない人の話みたいだから。
「……ごめん。ごめんじゃ済まないのはわかってふけど、ごめん。泣かせるつもりはなかったんだ。ううん、野乃が泣かないなんて思ってなかったけど。……ダメだ、おれも色々と混乱してる」
「な、かせる……?」



