「べつにいいですけど…」

本当に呼ぶんだろうか私の名前を…
母がつけてくれたあの名前を…

「日向…」

「…!」

呼ばれた、母からもらった私の名前。
今の私には似合わない大切な意味が込められている名前。

「日向?お〜い日向〜?」

「え?大丈夫です。」

びっくりした。
私の名前を呼ぶ声はとても優しくて母に呼ばれたのかと思った。