PLACE 君の知らない物語

そんなある日


中学生の同級生が
「俺この前〇〇ランド行ったんだー!!」


「あそこ楽しーよな!!」


会話を耳にした


その時初めて疑問を持ったんだ
俺はなんのためにいるんだ?って


俺は勉強さえすれば何も言われない
それってもしかしてすごく不幸なことなんじゃないかって


学校に通わせてくれる親に感謝はしても、家族としての愛は持っていなかった


誕生日も、クリスマスも、夏休みも全て親と過ごした記憶なんてなかった



勉強さえすればいい
そう思った秀爾は、家に帰らなくなったそうだ


親を毛嫌いするようになった秀爾は、バイトを始めた


中学生にできるバイトは新聞配達ぐらいしかない
毎朝新聞配達をして、学校に行き、夜は外を出歩く


むしゃくしゃしてタバコを吸って不味くて煙を吐き出す
でもなぜか心は落ち着いた