守ると言ったのに

僕は、藤太郎に守られている



「と…たぁ…ろ…」



喉が乾きすぎて声が出せない



最後のひとりを斬り捨て

藤太郎が駆け寄ってくる





「ケホッ 凄いね」



僕の体を起こし、抱きしめてくれている


藤太郎、震えているの?



怖がらせている



僕は、藤太郎にしがみつきながら
少し体を動かして
藤太郎に口づけをした




「怖がらせてごめん
ケホッ 大丈夫だよ!」



笑って見せた



下から土方さんの声がした
夜明けが近い



僕は、もう体に力が入らなくて
倒れ込んだ

僕の勢いのせいで藤太郎も倒れ込んだ




「そ…  じ」