私は全ての物を手に入れることができる。なのにいつも何かを探している。
「黄金の手ソーニャ」を知らない者は少ない。特にこの業界だと。彼女は大胆不敵、冷静沈着な行動力でロシアの泥棒の女王とまで呼ばれていた。そして美貌が彼女の武器であった。
しかし、この20XX年にもソーニャと同じように盗みを働く女がいた。

「ねえー、タカさん新しいスイーツないのー?」夢愛がつまらなさそうにタカに尋ねる。タカはこの泥棒グループのリーダーである。
「お前なお宝をスイーツって言うんじゃねえよ。今新しいのを探してるとこなんだよ。まあだいたいの目星はつけてある。」タカはまだ昼にもなっていないのにテキーラをグラス5杯は飲んでいた。
「僕にも目星をつけているお宝あります。とりあえず僕らはそれの偵察に行ってくるので。」剛が言う。すると剛は行くぞ、と言って夢愛の手を引っ張った。
「えー!めんどくさい!嫌だ嫌だー!なんであたしなのよ!」と言いながら連行されていった。