足立古書堂 謎目録

不意に足立が左目を閉じた。

「私の推測が正しければ、彼がお魚さんだ」

彼、という言葉で足立の視線の先を見ると、男子生徒が一人靴を履き替えている。

「ちょ……ちょっと待てよ」

高木は混乱する。

ストーカーが二人いた?

というか男?

「えっと……あいつも兎田くんのストーカー?」

「ぶっぶー」

おどけてそんなふうに高木の言を否定する。