足立古書堂 謎目録

けれど足立の台詞に微妙に引っかかりを覚えて、高木は訊ね返した。

足立はにやりと笑う。

「ストーカーの件はこれにて終幕。ただ、舞台は一つじゃない」

「え? どういうことだ?」

「ちょっとは自分の脳みそを動かしな」

嘲るような物言いにカチンとくる。

「なんだよ、もったいぶるなよ!」

「まだあくまで推測なのさ。明日の朝になれば、はっきりするだろうね」

意味深な言葉を残して、足立は楽しそうに微笑むのだ。