足立古書堂 謎目録

呆れた台詞に足立は耳を貸さず、そっと姿勢を低くした。

教室に目を戻すと、横開きの扉が静かに開けられた。

慌てて高木も身を屈める。

巻き髪の女子生徒だ。

確か同じクラス。

無人の教室で警戒することなく、彼女は兎田の机に近寄った。

当たり前かのように中を覗き、一冊のノートを手に取る。

ノートというより手帳といった感じで、高級そうな革張りのものだ。

さっきから隣で足立が写真を撮っている。