足立古書堂 謎目録

そうして足立は数日、兎田と兎田の周囲を観察していたみたいだ。

あんな話を聞いたからだが、高木も気になって、休み時間はなんとなく兎田に目をやっていた。

努力したけど候補が多くて無理だった、と言った三日月の言は、けして大げさではない。

本当、兎田に群がる女子がすごいのだ。

獲物にたかる肉食動物さながらである。

男子たちはそれを見ながら、羨ましそうに恨めしそうにしている。

「足立、なんかわかったか?」

高木は高木で、結構興味をそそられて、気になっていた。