二時間後に、今まで言われたこともない罵りの言葉が、とてつもなく長いメッセージで届いたけれど、返す気にならなかった。わたしはシカトを決めこみ、映画をつけたまま眠った。
夢の中に罵りの言葉が雲のようにプカプカ浮かんで登場した。
寝不足の顔と体で椅子に座り、パソコンの青白い画面を見つめているとひどく疲れる。
昨夜の正紀の罵りの言葉がちらほら頭に浮かぶ。『最低女、糞女、お前なんかどうでもいい、興味もない、全てお前が悪い、消えろ、低脳』
気持ち悪いとさえ、どこかの文に紛れていた。
わたしは傷つくどころか、正紀にたいして軽蔑の心になっていた。
昨日からおさまりきらない怒りのせいで、先生の笑顔にはときめかないし、授業も全然頭に入らなかった。いつもなら嫌というほど長い授業が、あっという間に過ぎていく。お昼の休憩のとき、またもや正紀からメッセージが届いていた。
わたしは外に出て、二月の風に吹かれながら、冷たいおにぎりと共に正紀のメッセージを開いた。
