「そうだなぁ。てか、もう予約したのか」
正紀はおどろいているようだった。
「したよ。だってもう十二月に入ってんだよ? あと二週間でバイトは辞めるし、お金があるうちに買っとかなきゃ。で、正紀はいつ買うの?」
「え? うーん、俺はまだかな」
正紀はあくびをしながら眠そうに言った。
「あんまりはやく買うと無くしそうで怖いんだよ。ただでさえ俺は物を無くしやすいし……」
「でも、わたしがバイトを辞める頃には注文しとかないと」
「まぁ、こっちは田舎だから当日券もあると思うけど、そうだな……一週間前までには買うようにしようかな」
朝食にシーチキン、昼食にシーチキン、夕食にシーチキン、間食に生唾という食事を三週間続けたわたしは、体重計の上で歓喜の悲鳴をあげた。小学生以来の数字。三十八キロ!
食材の重さを計る体重計から降りて、あまりの嬉しさにぴょんぴょん跳ねていると、白田が倉庫に入って来た。わたしが今朝、話があると呼び出した。
