どうしてわたしって、いつもこうなんだろう。何回失敗すれば、理想通りに行動できるの? 頭の中では順序まで思い浮かべているのに。

 外が静かになってきた。泣きはらして乾いた涙が頬を突っ張る。ベッドからずり落ちて、よろよろと窓に近寄った。カーテンを開けてみると、大きなマンションが夜空の下で、高そうなライトを光らせている。外はまだまだ活動中だ。

 わたしは顔を洗い、コートを羽織って、財布を片手に玄関を飛び出した。目的地のコンビニに入り、大量のスイーツをカゴに入れて、レジを通った。

 ありがちな選択だけど、甘いものは女の子を癒してくれる。いつでもわたしたちの味方。その代償に、驚くほどのカロリーを叩き出すけど——。

 リモコン以外何も置いていないテーブルに、袋を逆さまにして買った物を落とした。ソファにだらしなく座りこみ、チョコとバナナと苺のロールケーキを手にとる。

 口の中で一度に三種類のロールケーキを味わいながら、ビデオをセッティングした。大好きな《倖田來未》のPV集でも見よう。リモコンを手元に置いてソファに座りなおし、次なる獲物、チーズケーキを手づかみで口に運んだ。
 《anytime》のPVがわたしのお気にいり。すごくかわいくて、歌詞が共感できる。わたしの場合はもっとずさんだけれど。