ミーナがレネ達を連れて屋敷を出たら、外には王都警備隊を含めた衛兵が到着しており、少女達と共に保護された。

 ユリウスとアデライドが離れた地点で待機していたらしく、すぐに彼女達の元へやってくる。

 心配のあまり顔が蒼白いユリウスの小言を聞かされたが、彼女の気分は爽快だった。

 夜明けに近づいているのだろう。東に見える建物と空の間がオレンジに染まり始めていた。

 事情徴収を後日にしてもらい、馬車に揺られてエノテラ通りへ帰ったミーナは自分の部屋に着いた途端、緊張の糸が切れて猛烈な眠気に襲われる。そこで記憶が途切れ、彼女は眠りについた。