「やべ…」
いつの間にか眠っていた

携帯を探そうとして
体に毛布が掛かっていると気がついた

隣には
厚手の毛布に包まって
スミレが寝ていた

「スミレのほうが
厚手の毛布かよ!」

綿毛布から腕を出すと
俺はテーブルに置いてある
携帯に手を伸ばした

まだ4時か

一眠りしたってところだろう

いつスミレは掛けてくれたのだろうか
そして
傍にいてくれたのか

こういう優しさに心を打たれる

毛布だけ掛けて
ベッドで寝ればいいのに

傍にいてくれる
優しさがスミレらしい

だからと言って
必要以上に触ると…

「瑛ちゃん!」

ぱちっと目を開けたスミレが
俺の頬を抓った

ちぇ
ちょっと太ももに触れただけなのに