「花蓮、どうしたの?」



麗羅が、あたしの肩をぽんと叩いた。


気がついたら、先輩達がせっせとやるべきことをしている中あたしの手はずっと止まっていた。



「ああ、ごめん麗羅! なんでもないよ」



太陽がよく照っていて、くらくらしそうだ。



「花蓮!?」



ふらついたあたしを、咄嗟に麗羅が支える。



「ああ、麗羅……」



「どうしたの? ずっとぼーっとしてるけど」



眉を八の字にした彼女。



「ううん、大丈夫」



「……全然そうは思えないよ。具合悪いの? 悩み事?」



「平気! やろう」



あたしは、元気なふりをしてみせると麗羅は小さく頷いた。