いつもより早く起きて学校に向かう。
嫌がらせのせいで上履きが使い物にならないことが多い。
憂鬱な気持ちで学校に向かう。
早すぎて誰もいない校舎は静かだった。
下駄箱の扉を開ける。
バラバラバラバラ
落ちてきたのは画鋲。
「はぁ」
今日は水浸しとかじゃないから履けそうだな。
しゃがんで画鋲に手を伸ばした時
私に誰かの影が被さった。
反射的にそちらに目をやると
「お前。やっぱいじめあってんだろ」
「蓮。」
いつも遅刻するくせに
学校に来ない日だってあるくせに
私の視界がぼやけてくる。
ダメだ強くいなくちゃ。
蓮のを見るのをやめて、画鋲集めを始める。
「お前さ、俺らの姫なんだから。たよればええじゃねぇかよ」
屈んで同じ高さに顔がある蓮が私に問いかける。
「望んで姫になったわけじゃないし。あんただって今の今まで私に会おうとしなかったじゃない。」
目なんか合わせれなくて画鋲に集中する。
「はぁ、姫を迎えるんだぞ?知らねぇか…俺たち黄桜はできた時から今の代まで姫は作ってない。」
姫を作ってない?
今までの総長は彼女を作ってこなかったってこと?
だったら、下の子達は私の存在を否定するはずだ。
危険をおかしてまで私を迎え入れるなんてするはずない。
「…だったら、私なんて姫にするべきじゃないよ」
無意識に出た言葉。
無意識な分なだけ私の心の声そのものなんだけど。
私はいつ居なくなるか分からないんだから…
姫にするべきじゃないんだよ…
下に落ちた画鋲を拾い集め。
上履きにまではいっている画鋲も集める。
それをゴミ箱に入れて。
蓮をもう一度見て言った。
「蓮。私は、姫になれるような存在じゃないよ」
side_蓮
姫を迎え入れるのはこの代が初。
準備することも多くて学校になんて行けていなかった。
学校に久しぶり学校に行けるとなった日。
俺は珍しく早く学校に着いた。
玄関に行くと下に画鋲を散らばらせた煌がいた。
話しかけると、あの時の威勢は感じられず…
最後に 姫になんてなれない そういったのだ。
なんだよそれ。
姫になれない?
明らかに嫌がっているとかじゃなく、何かを理由にしてなれないと言っていた様子からあまりしたくはないが煌の素性について調べることにした。
「糸。至急調べたいことがある……」
すぐにでも知りたかった。
あいつの事を、
倉庫に行くと、疲れた様子の糸が紙を手に俺を見ていた。
「どうした?そんな難しい顔して」
「蓮…煌さんって何者ですか?」
「は?」
何者?ただの高校生だろ?
「煌さんのことについて調べましたが」
そう言いながら渡される紙。
紙に書かれた内容は……
「煌さん。ただの高校生じゃなさそうですよ。
名前に間違いはないですけど、それ以外の情報はいくら私ほどの腕前のハッカーでも破れない完璧なシステムの中にある。
他のせんで調べましたが、情報はほとんど出ません。これほどまで厳重に守れた個人情報。ただ者じゃないのは明らかです。」
あいつ何もんなんだ?
しかもあのセリフ。
姫になれない。
「チッ 明日、ここに煌を連れてくる。」
「分かりました。下は集めますか?」
「集めねぇ、あいつのことがわかってからだ」
何を隠してやがる。煌。
嫌がらせのせいで上履きが使い物にならないことが多い。
憂鬱な気持ちで学校に向かう。
早すぎて誰もいない校舎は静かだった。
下駄箱の扉を開ける。
バラバラバラバラ
落ちてきたのは画鋲。
「はぁ」
今日は水浸しとかじゃないから履けそうだな。
しゃがんで画鋲に手を伸ばした時
私に誰かの影が被さった。
反射的にそちらに目をやると
「お前。やっぱいじめあってんだろ」
「蓮。」
いつも遅刻するくせに
学校に来ない日だってあるくせに
私の視界がぼやけてくる。
ダメだ強くいなくちゃ。
蓮のを見るのをやめて、画鋲集めを始める。
「お前さ、俺らの姫なんだから。たよればええじゃねぇかよ」
屈んで同じ高さに顔がある蓮が私に問いかける。
「望んで姫になったわけじゃないし。あんただって今の今まで私に会おうとしなかったじゃない。」
目なんか合わせれなくて画鋲に集中する。
「はぁ、姫を迎えるんだぞ?知らねぇか…俺たち黄桜はできた時から今の代まで姫は作ってない。」
姫を作ってない?
今までの総長は彼女を作ってこなかったってこと?
だったら、下の子達は私の存在を否定するはずだ。
危険をおかしてまで私を迎え入れるなんてするはずない。
「…だったら、私なんて姫にするべきじゃないよ」
無意識に出た言葉。
無意識な分なだけ私の心の声そのものなんだけど。
私はいつ居なくなるか分からないんだから…
姫にするべきじゃないんだよ…
下に落ちた画鋲を拾い集め。
上履きにまではいっている画鋲も集める。
それをゴミ箱に入れて。
蓮をもう一度見て言った。
「蓮。私は、姫になれるような存在じゃないよ」
side_蓮
姫を迎え入れるのはこの代が初。
準備することも多くて学校になんて行けていなかった。
学校に久しぶり学校に行けるとなった日。
俺は珍しく早く学校に着いた。
玄関に行くと下に画鋲を散らばらせた煌がいた。
話しかけると、あの時の威勢は感じられず…
最後に 姫になんてなれない そういったのだ。
なんだよそれ。
姫になれない?
明らかに嫌がっているとかじゃなく、何かを理由にしてなれないと言っていた様子からあまりしたくはないが煌の素性について調べることにした。
「糸。至急調べたいことがある……」
すぐにでも知りたかった。
あいつの事を、
倉庫に行くと、疲れた様子の糸が紙を手に俺を見ていた。
「どうした?そんな難しい顔して」
「蓮…煌さんって何者ですか?」
「は?」
何者?ただの高校生だろ?
「煌さんのことについて調べましたが」
そう言いながら渡される紙。
紙に書かれた内容は……
「煌さん。ただの高校生じゃなさそうですよ。
名前に間違いはないですけど、それ以外の情報はいくら私ほどの腕前のハッカーでも破れない完璧なシステムの中にある。
他のせんで調べましたが、情報はほとんど出ません。これほどまで厳重に守れた個人情報。ただ者じゃないのは明らかです。」
あいつ何もんなんだ?
しかもあのセリフ。
姫になれない。
「チッ 明日、ここに煌を連れてくる。」
「分かりました。下は集めますか?」
「集めねぇ、あいつのことがわかってからだ」
何を隠してやがる。煌。

