今日もいつものように家事を進めていたら、彼がこちらの方へ来た。


『どうしたの?』
「う〜ん?別に〜。」


そう言ってはいるが、なんか顔がニヤついている気がする。
絶対、なにか企んでいるはずだ。
そんなことを思っていたら、彼が私の後ろにまわってきた。


『えっ……ちょっ……何何何?』


なにかされると思ったら、彼は後ろからハグをしてきた。
えっ……嬉s………


『きゃっ‼ははははははははは‼‼‼‼‼』


喜んだのも束の間、彼が思いっきりお腹をくすぐってきた。
え?
何が目的?


『ちょっ……やめてやめて‼‼‼きゃはははははは‼‼』


ちらっと後ろを向いて彼の顔を見ると、さっきよりも更にニヤついた顔をして笑っていた。
私は持っていた洗濯物のかごを下に置き、彼の手からするっと抜けた。
……実は、彼も相当弱いのだ。
私はシュパッと手を前に出し、戦闘態勢のような格好になった。


「おっ‼やるのか〜⁉」
『やってやるよ!とりゃっ‼』


私はその手をパッと彼のお腹にやると一瞬こちょっとくすぐった。


「うおっ…クククッ……ちょっと〜⁉」
『ふははははっ‼‼』


私はその部屋を飛び出し、廊下に出た。
彼も一緒についてくる。