「お邪魔しまーす……」
そう言いながらゆっくりとドアを開けると、そこには飛鳥くんらしいシンプルな部屋があった。
最後に来たときと、あんまり変わってないかも。相変わらずモノトーンで、片付けられている部屋。……というより、物が少ないんだ、きっと。
けれど机の上だけはいろんな教科書やノート、消しゴムやシャーペンが転がっていて、飛鳥くんの勉強してる姿が目に浮かんだ。
チラリとノートを覗いて、思わず声が漏れた。
「綺麗なノート……」
男の子なのに、飛鳥くんはとっても綺麗な文字を書く。
しかも整理されていて、わかりやすくて……。やっぱり飛鳥くんはなんでもできる人なんだな。
久しぶりの飛鳥くんの部屋は、ちょっぴり緊張しながらも、新鮮でくすぐったい。



