「お、始まったよ。飛鳥の不機嫌タイム」
「へ〜、あれが。溺愛されてるねぇ、花帆」
待っていたかのようにニヤニヤしてくる掘田くんと、ことの運びを楽しそうに眺めてくる凛ちゃん。
見てないで助けてほしいのに……。2人にその気はまるでなさそう。
「今日、ずっとその髪だった?」
「え?う、うん……?」
なにを言われるかと思えば、飛鳥くんの口から出たのはまさかの髪型のこと。
今日はやけに髪型を突っ込まれる。普段おろしてるからかもしれないけれど、そんなに珍しいかな?
「それ、あんまりすんな」
「え?」
「だから、するなって言ってんの」
出たよ。飛鳥くんの横暴。
そんな言い方されて「はいそうですかわかりました」って言うことを聞く女の子はそうそういないよ、飛鳥くん。