「わっ、わかった!歩く!歩くから!」
結局、私が飛鳥くんに勝てるわけもなく、彼の意見を聞き入れるほかなかった。
「ちょっとちょっと!なんかすごい噂になってるんだけど?」
「あはは。おはよう凛ちゃん……」
案の定、学校に着いたときにはもう噂が回っていて、教室に入ったときの凛ちゃんの第一声はそれだった。
おはようが先だよ、凛ちゃん。いやまぁ、気持ちはわかるんだけどさ。
そう心の中で呟くけれど、それを直接口に出すほど、もう私に気力はない。
飛鳥くんと並んで登校する間ずっと、いつも以上に強い女の子たちの視線と、飛鳥くんの「離れるな」の圧との板挟み状態。
疲れない方がおかしい。



