飛鳥くんはクールなんかじゃない




「なに離れてんの」

「いや……、なんとなく」


悪いことをしてるわけでもないのになんだか肩身がせまい。


そのせいか少しずつ飛鳥くんとの間に距離が出てきて、前を歩いていたはずの飛鳥くんが足を止めて振り返った。



「そんなノロノロしてたら遅刻するぞ」

「いいよ、飛鳥くん先に行って」

「バカ。置いて行けるか」



グイッと腕を引かれ、勝手に距離が近くなる。


その瞬間に、周りにいた女の子たちから「なにあれ!」なんてヒステリックな声が聞こえて、思わず身構えた。




「飛鳥くんっ!離し……」

「ちゃんと俺の隣で歩くなら離す」


必死で抵抗しようとしても、飛鳥くんの力が強くて抜け出すことなんてできなくて。