学生なら嫌でもやってくるテスト期間。我が家の朝のリビングに飛鳥くんがいるこの光景は、中学の頃からのお決まりになりつつある。



「花帆、早くご飯食べちゃいなさい!飛鳥くんをいつまで待たせるの!」

「わっ、わかってるよ」



キッチンでバタバタしてるお母さんは、絶賛私のお弁当作成中だろう。毎日ありがとうございます。




「ごめんね、飛鳥くん。すぐ食べるから」

「……今日、結んだんだ」

「え?あぁ、うん。暑いと思って」


飛鳥くんの隣に座って謝罪をしたのに、まさかのスルー。


それよりも彼は私の今日の髪型が気になるらしくて、私が食べてる間もジッと横からの視線が熱かった。



私が夜遅くなるまで勉強をするのは、テスト2週間前から。


中学の3年間も、毎回テスト勉強期間の2週間は、飛鳥くんに起こしてもらい、飛鳥くんと登校するという生活をずっと送っていた。