「な、なんて堀田くんがここに……」
突然の出来事すぎて、頭の中はプチパニック。
あとから部屋に入ってきた凛ちゃんは、眉を下げて困ったように笑っていた。
「もう、だから待ってって言ったのに！花帆パニクってるでしょ？」
「やー、やっぱり佐藤ちゃんは驚かせがいがあるよね」
怒る凛ちゃんと、笑う堀田くん。
よく見る光景だけど、なんか雰囲気がいつもと……。
「花帆、実はね」
床に腰かけた凛ちゃんが、優しく微笑む。それはもう、幸せそうに。
「あたし、海くんと付き合うことになったんだ」
笑った凛ちゃんの頭を、ポンと堀田くんが撫でる。それがもう、2人が結ばれているなによりもの証拠だった。
