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「……で、ここに逃げてきたと」

「はい、その通りです……」



その翌日、私は朝から凛ちゃんの家へとやってきた。


絶対絶対、飛鳥くんは怒ると思うけど……。でも、これ以上飛鳥くんといたら私はどうにかなりそうだから。



詰まりながらも凛ちゃんに飛鳥くんとのこの2日間のことを話すと、凛ちゃんはなぜか顔を歪めた。




「でもそれってさ……、逃げてくる必要ある?」

「へ?」

「キスなんて、嫌いな人にするわけないじゃない」


ね?なんて可愛く笑いかけてくる凛ちゃんは、なんだかこの前の海のときよりも可愛く見えた。